かつて丹波篠山の特産品であった和紙。
現代では知る人もほとんどいなくなり、その痕跡は古い文献に残るのみです。
2024年7月、ご縁あって丹波篠山の西紀南に拠点を設けました。
原料は伝統的和紙で用いる楮、三椏、雁皮ではなく、篠山産の未利用農産物を用いています。
農家さんのご協力のもと集まった幼竹、稲わら、麦わらなどから漉いた紙を篠山紙と名付けました。

篠山紙のミッション
霧深き山々、豊かな実りの大地。
丹波篠山は、自然と人の調和するふるさと。
篠山紙は、この土地の恵みを一枚の紙にすき込みます。
過去と未来、伝統と革新をつなぎ、丹波篠山から新しい物語をひろげていくこと。
それが、私たちの使命です。

  1. 環境・資源循環の課題
    • 竹害や放置竹林問題
    竹林が拡大し、里山の荒廃や農地侵入などが課題になっています。竹を原料に和紙を漉くことで、不要な竹を資源化し、環境保全と地域の景観維持につなげます。
    • 農業残渣の有効活用
    黒豆の茎や殻、麦芽かすなど、農産副産物を紙の原料にすることで、廃棄物削減・循環型社会の実現に貢献します。

  1. 地域経済・産業振興の課題
    • 地場産業との連携
    篠山は伝統産業(丹波焼・農産物・林業)がある一方で、和紙づくりは途絶えています。これを現代的に復活させ、地場産業との連携により新しい特産物の創出を目指します。
    • 観光・ブランディング
    「篠山紙」を用いた商品(酒ラベル、御城印、アート作品など)は、観光資源としても機能し、地域ブランドを強化します。

  1. 文化・教育の課題
    • 伝統技術の継承
    手漉き和紙は日本の無形文化の一部ですが、後継者不足が全国的な課題です。篠山紙の取り組みは、新しい地域文脈の中で和紙文化を再生・継承する試みです。
    • 教育・体験機会の創出
    和紙ワークショップや体験学習を通じて、子どもから大人まで「紙を作る文化」「資源を使い尽くす知恵」を学ぶ機会を提供します。

  1. 社会・コミュニティの課題
    • 人口減少と地域活力
    農林業、工芸家などの地域住民と関係人口が「篠山紙」の活動を通じて関わることで、地域コミュニティを活性化します。
    • 就労機会
    原料処理や和紙づくりには多様な工程があり、福祉的な就労支援にも発展できます。

所在地:丹波篠山市黒田(番地はクライアント様以外は非公開)
お問合せ:info(a)sasayamapaper.jp (a)を@に変換してください。